現地からお届け!スキー場レポートVol.8〜戸狩温泉スキー場〜
長野県スキー発祥の地飯山が誇るローカルゲレンデ
こんにちは!!シーズンも中盤にして、今期1本目のスキー場紹介となりました(汗
信越にとっては降雪が少なくちょっと寂しいシーズンではありますが、その分晴天率が高く、これはこれでポジティブに楽しめている田中jです。
温故知新。パウダーだけが信越の魅力じゃない!!「雪」をこよなく愛する我々、これはこれで前向きに楽しんでいきたいものです。
さて、アフターコロナ元年ともいうべき今シーズン、人気のスノーリゾートには世界各国(今シーズンは本当に世界各国感が増しています)から雪を求めてお客様が訪れています。
週末ともなれば、インバウンドのお客様と国内のお客様が入り乱れリフト・ゴンドラに長い行列ができる、こんなシーンも戻ってきました。
そんな中、にわかに注目されているのが「ローカルゲレンデ」というやつ。昔から地域と共に歩んできた、ローカルに愛されるスキー場。混雑を避けながらも会心の1本が楽しめる、そんなスキー場。
今回は、信越を代表するローカルゲレンデ「戸狩温泉スキー場」を紹介していきます!!(ホントは教えたくないんだけど)
<目次>
Vol.8|戸狩温泉スキー場>ローカルに愛される理由>この人に会おう> ここでしか体験できない「雪ちゃり」!> スキー場といえばあの鉄板スイーツ> サウナーに教えたい素敵なサウナ誕生> もちろん温泉もあります |
ローカルに愛される理由
家から車で15分(道路がドライなら10分ちょい)という距離であったため、私は幼少の頃からここ戸狩温泉スキー場を滑り倒してきました。
戸狩温泉スキー場は趣の異なる3つのエリアで構成されています。当時の名称を併記しながら、その魅力に触れていきましょう。
スキー場の名称が戸狩スキー場→戸狩温泉スキー場に変わったことを知っている人は多いかと思いますが、以下、みなさんご存知でしたか?
・ペガサスゲレンデ(旧名称:第1ゲレンデ→パノラマゲレンデ)
・スノーバカンス村(旧名称:第2ゲレンデ→サンシャインゲレンデ→オリオンゲレンデ)
・とん平ゲレンデ(旧名称:カシオペアゲレンデ)
小学生の頃はペガサスゲレンデ(当時はパノラマゲレンデ)を中心に、中学、高校になると3つのゲレンデを行ったり来たりで縦横無人に遊んでいました。友達の家が民宿、レストハウスを営んでいたこともあり、昼食もアプレも含めてかなりお世話になっていた記憶があります。そうそう、現在は貸し切りで楽しむことができるスノーバカンス村(当時はサンシャインゲレンデ)には、スキージャンプ台があったんですよ。主に中学生が跳ぶ、ミディアムヒルというやつ。ここの整備にも行ったなぁ。
最上部のとん平はゲレンデは一旦カシオペアゲレンデとオシャレな名前に変わったものの、またとん平という名称に戻ってくれました。個人的にはうれしかったですね。ちなみに、「とんぺい」ではなく「とんだいら」と読みます。中学の頃は1日とん平にいることもありました。それぞれのゲレンデにレストランがあったので、どこをベースにしても遊んでいられました。もちろん今でもペガサス、とん平の両ゲレンデにはレストランがありますので、お気に入りのエリアを滑り倒すことができます。
前置きが長くなりました。本題に入ります。
戸狩温泉スキー場でまず最初に乗るリフト、ビートル4リフトからの景色をどうぞ。
この日は曇り時々晴れといった天候でしたので、パーッと晴れている写真は撮れませんでしたが、それでもこのロケーションです。
日本最長河川「千曲川」、米食味コンクールで多くの金賞を輩出している飯山盆地の田園風景、その奥には高社山(こうしゃさん)がくっきり。「これぞ飯山」という景色が広がります。リフトに乗っている間はたいがい前を見ていたり、携帯で仲間と連絡をとったり、そんなパターンが多いかと思います。ましてやそれほど標高の高くないスキー場であれば、一本目のリフトにロケーションを期待する人は少ないかもしれません。ところがどっこいこの景色、安全バーが降りていることを確認し、ぜひ後ろを振り返ってみてください。
リフトを降りると、この景色をゆっくり写真に収めることができました。昔は「パノラマゲレンデ」という名称だったのもうなずけますね!!
ここから、もう一本リフトを乗り継いて上部の「とん平ゲレンデ」を目指します。
これが2本目に乗るリフト、ラビット4リフト。戸狩温泉スキー場の名物「ジェットコース」を横目に登っていきます。この写真は別の日の写真ですが、オープンバーンの非圧雪斜面が美しすぎます。最大斜度は29度(もっと急に感じるのはなぜでしょう 笑)と、スキー、スノーボード、テレマーク、あらゆるギアで楽しむことができるのも魅力です。
ジェットコースの下には中斜面から緩斜面でのロングクルージングが楽しめる「林間コース」が。実はこのコース、最上部からボトムのラビット4乗り場までノンストップでターンをつなぐと、めっちゃいい練習になるんです。中学生のころ、私の一番のお気に入りコースでした。
リフト降り場が近づくと、眼下に広がるのがこのコース。ジェットコースと並ぶ戸狩温泉スキー場の名コース「ラビットコース」です。コチラは最大斜度34度、この日は10㎝~15㎝の新雪が乗った疾走感を楽しめるコンディション、アグレッシブに楽しむローカルの姿が目に飛び込んできました。
ラビットコースを下から見た図。おやおや、先ほどのローカルテレマーカーは端の地形を楽しんでいる模様。この写真向かって右側の林はツリーランコースとなっています。
どうでしょう?ローカルに愛される理由、声を大にしてPRしたくない理由が、なんとなく伝わりましたか?記事の最初で触れたようにインバウンドが昨年以上に戻ってきた今シーズン、パウダーがウリの人気スノーリゾートともなればリフト1本で非圧雪コースはズタズタ、そんな光景も一緒に戻ってきましたが、このローカルゲレンデは数本、気持ちのいいパウダーランが楽しめるのです。パウダーが終わったとしても、次なる楽しみが。。。
なんと、今やジェットコース、ラビットコースと並んで、いやいやそれ以上かもしれません、戸狩温泉スキー場名物「雪ちゃり」のチームとここでばったり。なんでも、ジャンプシーンを撮影していたところ、ランディングが思った以上にソフトで、、、とのこと。ヘルメットの穴に詰まった雪がそれを物語っていますね。
勢いあまって、新調したウェアのパンツが破けたそうです。ジェットコースをバックにスキー、スノーボード、自転車が1枚に写る、こんなゲレンデ、日本でここだけ。そう、ローカルの良さを残しながらもオンリーワンの楽しさがある、これこそが戸狩温泉スキー場の魅力であると、私は感じています!
さて、もう少し深堀りしてみましょう。
この人に会おう
ゲレンデはもちろんですが、「人」も戸狩温泉スキー場の魅力のひとつ。戸狩温泉スキー場に来たら会いたい人を紹介します。
思い立ったが吉日、まっすぐBOY。雪ちゃり達人「松山周世」さん。雪ちゃりの仕掛人です。
グリーンシーズンは看板屋、雪が降ったら雪ちゃり屋、自転車とデザインとコーヒーをこよなく愛するナイスガイ。最近は夏場よりも冬場の方が自転車に乗っているのでは?という噂も。
ゲレンデボトムからちょっと登った「雪ちゃりハウス」(写真の建物です)で会えます。シャイBOYなので、みなさんから話しかけてあげてください。
続いてこの方。戸狩といえばこの人、「庚敏久」さん。
説明不要、知りたければついてこい。夏も活躍、ラフティングからカヤック、SUPまで、日本最長河川千曲川を誰よりも知る男。
庚さんの催行する千曲川をゆったりとカヌーリバーツーリングする夏のツアーはこちら。
https://shinetsu-activity.jp/activity/2040/
ペガサスゲレンデ向かって右端のポールバーン(アルペン競技練習斜面)「イモハコース」にコーチとして出現することが多いですが、この日は雪ちゃりハウス最寄りの五本松コースで基礎練習をしていました!
くれぐれも、庚さんが選手の滑りを見ている時には声をかけないでください 汗
ラストはこの方、戸狩温泉スキー場の守護神「江澤遠大」さん。
もう、そのままです。パトロール副隊長。日常のパトロールはもちろん、トラブル発生時は機動力抜群のマシンに乗って現場に急行。
降雪があった日の早朝、自身のインスタグラムにその状況を即時UP。ローカルはこの人のインスタ投稿を頼りに、除雪をすべきかまだ寝ていても大丈夫なのか、仕事を休んで滑りにいく理由を考えるべきなのか、判断しているという噂が飛び交うほど。
実はこの方、ゲレンデサイドのお寺「高源院」の住職さんなのです。また、日本笑顔プロジェクトのボランティア活動として、能登半島地震の支援活動もしていらっしゃいます。
パトロールなので基本会わないに越したことはないのですが、ライムグリーンのヘルメットを見かけたら声をかけてみてください。
ここでしか体験できない「雪ちゃり」!
ここにたどり着くまでにかなりの文字数を要してしまいましたが、いよいよ「雪ちゃり」パートに突入です。
みなさん、雪の上を自転車で走ったことはありますか?先日、東京にも雪が降りましたね。そんな危険な路面状況の中恐る恐るママチャリのペダルを踏む、そんな経験はあるかもしれません。危ないので押して歩いてくださいね。
でも、安心してください。ここ戸狩温泉スキー場では、冬でも自転車に乗ることを諦めきれない雪国ローカル、非日常を感じたい雪なし県からのゲスト、自転車を愛する全ての皆様に充実の雪上ライド環境を用意しております。
どんなものなのか、まずはその様子をご覧ください。
Photo: 吉平仁 [@hitoshi_0101]
そう、使用するのはファットバイク。走破性抜群のこの自転車に乗って、雪上クルージング(基本下り)を楽しむことができます。サスペンションではなくタイヤのエアボリュームで衝撃を吸収しながら快適に走れるのがファットバイクの特徴ですが、その日の雪質に最も適した空気圧に調整することで、快適なライドを楽しむことができます。このあたりは雪ちゃり達人松山周世さんが面倒を見てくれるはず。
これが雪ちゃりハウスの室内です。こんな場所がゲレンデの中にあるなんて、まさにオンリーワンですよね。自転車好きならテンション上がること間違いなし。
ここで、雪ちゃり達人からワンポイントアドバイス。
「シューズはグリップのいいものを選んでもらうと、更に楽しくなりますよ」とのこと。確かに、ペダリングのことを考えたらスノーボードブーツやソレルより、防水トレッキングシューズとかトレランシューズとかの方がいいかもしれません。でも、ご安心ください、お手持ちのブーツや長靴でも十分楽しむことができますよ。
朝イチでパウダーランを楽しみ、その後ゲレンデを流し午後から雪ちゃりに挑戦する、こんな贅沢な楽しみ方ができるのは日本でここ戸狩温泉スキー場だけです。ここまでくるともはやローカルゲレンデの域を軽く超え、世界に通用するスノーリゾートと言っても過言ではありません。
営業期間・営業時間:WEBサイトからご確認ください
料金:体験 2,000円、スノーライド5,000円
受付はゲレンデサイド黄色い看板の建物が目印です
ご予約はこちらから
スキー場といえばあの鉄板スイーツ
さて、遊べば遊ぶほど腹が減るもの。合間合間に補給が必要です。そんな時は、、、もちろんあります。スキー場の鉄板スイーツと言えば、そう「クレープ」!
夢中で滑ってぺこぺこのお腹を満たしてくれる甘くて美味しいヤツです。
「星降るクレープ」はリフト券売り場の隣にあります。
わー。可愛い!美味しそう!定番のチョコバナナや生いちごクレープはもちろん、信州りんごや話題のクレープブリュレは表面のカラメルがパリッと中はクリームたっぷりです。
あれ、食べてる人達が想像と違うな。。。と思った方、すみません。ゴリゴリ系信越遊びの達人たちも可愛いクレープを食べる日がありますのでご了承ください。
サウナーに教えたい素敵なサウナ誕生
戸狩温泉スキー場はアフターも充実していますよ。スキー・スノボの後は温泉!もいいけれど、サウナでととのいたい方もいらっしゃるのでは?
なんとゲレンデサイドにお洒落なサウナが誕生しました。その名も「BON Sauna」。
スキー場とはこの距離感!!スキーインサウナが実現できそうな至近距離。
水風呂に使用するお水は地元戸狩のブナの原生林から湧く名水「日光ゆきしみず」。
2時間完全プライベートでたっぷりサウナを楽しんだ後は、温泉の入浴もできるこちらのサウナ。夜の部(20:00~22:00)もあります。通年営業でこれから春にかけても桜とセットのイベントを企画されているとのこと。SNSをフォローしてご注目ください!!
まだ穴場的存在ですが、これは人気になりそうな予感。予約が取れるうちに是非体験しましょう!
BON Sauna
民宿メイプルハイム内 [MAP]
当日予約:090-4153-5302
※2/1o~11はパブリック開放で1,000円でどなたでも入れるイベント”MON”があります!
もちろん温泉もあります
暁の湯はペガサスゲレンデから徒歩1分で到着するゲレンデ目の前の日帰り温泉です。
源泉100%加水なしのお湯で、露天風呂もあります。汗をかいた後にさっぱり流してお帰りください。
冬期営業時間:14:00~19:30 (入場 19:00まで)
不定休 駐車場有
電話:0269-65-2648
泉質:弱アルカリ性 ※加水無し源泉100%
効能:疲労回復・神経痛・関節痛
料金:大人 650円、 こども 400円
ローカル目線によるローカルゲレンデの紹介、いかがでしたか?まだ2月、心身をととのえて、ゲレンデに出かけましょう。
ガスってきてパッとしないロケーションになってしまいましたが、雪ちゃりチームは滑るのも好きだった、というお話で〆たいと思います!
最後までご覧いただきありがとうございました!