信越人的休日の過ごし方 ~やってみました SEA TO SUMMIT 斑尾・野尻湖~
みなさん、こんにちは。
長野県信濃町を拠点に、ある時は登山ガイド、またある時はサイクリングガイドとして、アウトドア体験ツアーを催行している、しなのディスカバリーの西田といいます。
ここ信越エリアに移住して四年半が経ちました。
休日の過ごし方も、春は山菜採りやタケノコ狩り、はたまた家庭菜園の土いじりなど、だいぶ信越人としての暮らしっぷりが板についてきたのではないかと自負しています。
さて、そんな私が信越エリアならではのとっておきの休日の過ごし方を披露しちゃおうと思います。
SEA TO SUMMITって?
みなさん、SEA TO SUMMITというアウトドアイベントを聞いた事はあるでしょうか?
SEA TO SUMMITは、日本が誇るアウトドアメーカーのモンベル社が協賛し、日本各地で毎年開催されている自然を堪能するアウトドアスポーツの大会です。
以下は、SEA TO SUMMIT ウェブサイトからの抜粋です。
“「SEA TO SUMMIT」は、人力のみで海(カヤック)から里(自転車)、そして山頂(登山)へと進む中で、自然の循環に思いを巡らせ、かけがえのない自然について考えようという環境スポーツイベントです。
単にアウトドアスポーツを楽しむだけではなく、自分たちを取り巻く自然環境を再認識し、各地域固有の自然の魅力を知りうる機会を提供する、とっておきのイベントです。”
要するに、海から山の頂まで人力で目指しながら、そこにある素晴らしい自然環境を満喫しましょう!という最高に楽しいイベントなんです。
ここ信越エリアでも、妙高・野尻湖大会、そして千曲川・高社山大会という2つの大会が毎年開催されています。
私も2年前に妙高・野尻湖大会に参加して、その魅力にはまった一人です。
ところが、今年は新型コロナウィルスの影響で、妙高・野尻湖大会は残念ながら中止となってしまいました。(千曲川・高社山大会は10月に開催予定です。)
そこで…今シーズンは自主的に、このエリアの山々でシートゥサミットをやってみようかな…というアイディアが浮かんできました。
ここ信濃町の周りには、昔から地元の人達に信越五岳と呼ばれ親しまれてきた、斑尾山(1381m)、妙高山(2454m)、黒姫山(2053m)、戸隠山(1904m)、飯縄山(1917m)があります。
そしてそんな山あいの高原には美しい野尻湖が佇んでいます。
野尻湖までは自宅から車で5分。
最高な環境はもうすでに揃っている。
今年の夏は、この五岳を順番に全部シートゥやっていったら楽しそうだな~。
よし、やってみよう!
ということで、シートゥサミット信越五岳2020(非公式)開幕決定!
記念すべき第1回は、もっともお手頃な斑尾山から始める事にしました。
さて、いざやるとなると一人でもいいのですが、道連れがいるともっと楽しそうです。
ということで我が家のお隣さんのK夫妻を誘ってみました。(夫妻は登山も好きだし、カヤックも持っています。)
「ね~ね~、明日なんだけど、野尻湖・斑尾シートゥサミットというのをやろうと思ってるんだけど、一緒にやらない?朝5時半集合で。」
「え?なんですか、それ?ふむふむ、面白そうですね~!うん、やりま~す!5時半ですね、了解です!また明日~!」
こんな誘いにあっさり乗ってくれるお隣さん、なかなかいないですよね。
自然だけでなく、ご近所さんまで、本当に素晴らしい環境に恵まれています。
ということで、色々な事に感謝しつつ車に装備を詰め込んで準備万端、翌日に備えます。
湖の部
さぁ、当日、自宅から5分の野尻湖沿岸に到着しました。
いよいよ出発!まずはカヤック!
スタートポイントはこんな素敵な場所。(この日はあいにく霧で展望がなかったので、これは別の日に撮った写真です。)
湖上は、なにやらガスっています。
ですが、波はなく静かな湖面を快適に漕ぎつつ、一路湖に浮かぶ弁天島を目指します。
ナウマンゾウの化石の発掘地として有名な野尻湖は、特に湖の南側~東側には手つかずの自然の森が湖岸まで迫っていて、カヤックで漕いでいるとちょっとした探検気分も味わえます。
20分程で弁天島に到着。
浜から上陸します。
弁天島には遊覧船でも立ち寄る事ができますが、自分でカヤックやSUPを漕いでくるのは達成感があって最高です。
島の正面には大鳥居。
弁天島は島全体が宇賀神社の境内となっています。
宇賀神社の創建は天平2年(730年)と言われ、境内には越後の上杉家の重臣・宇佐美定満のお墓があったり、大鳥居の宇賀神社の額は幕末の偉人・勝海舟の書であったりと(現在掲げられている額はレプリカ)、歴史好きにもたまらないスポットです。
何より、大きな杉の木や菩提樹などに覆われた島内は雰囲気がとても良い神秘的な場所です。
ついつい長居をしてしまいそうになりますが、今日はまだまだ自転車の部と登山の部が待っているので、お参りを済ませ帰路につきます。
(日中は、島内に美味しいアイスクリーム屋さんがあるので、小銭を持ってくる事を強くお薦めします!)
スタート地点の菅川集落まで漕いで戻り、カヤックの部終了!
自転車の部
お次は自転車に乗り換えて野尻湖を1周します。
野尻湖トライアスロン大会の自転車コースにもなっている野尻湖周遊道路は、1周15.3km、アップダウンもあり曲がりくねった中々手ごわいテクニカルなコースです。
が、今回は秘密兵器…電動アシスト付きMTBなので、超楽勝です。
弊社のサイクリングツアーで使用している、ベネリのEーBIKE。
これがもう、超優秀なんです!
まだ乗った事がない人には、本当に体験して欲しい!
背中に翼が生えます。
どこまでも走って行けます。
そんな最高しかない絶景サイクリングの部。
なにやら天気も良くなってきました!
そして眼前には斑尾山。
目指すはあの頂きです。
斑尾登山道の入口、菅川集落の神社には巨大なご神木の杉が鎮座しています。
推定樹齢は800年以上!
その太さ、天に向かって伸びる重厚なお姿、四方に張り巡らされた根、とにかくめちゃめちゃすごいんです。
山の部
さあそして、いよいよ最後のセクション、斑尾山登山へ!
登山口からは程良い斜度が続く、ミズナラを中心とした明るい広葉樹の森歩き。
EーBIKEが優秀すぎて、脚が全然疲れていません。
う~ん、楽しい!楽しすぎます!
テンションあがって思わずツルに絡みつくK君。
つられて私も空中ブランコ。
稜線に出ると、登山道沿いには綺麗なヤマツツジが咲いています。
そうこうしている間に絶好の展望スポットである大明神岳(1360m)へ到着しました。
ですが…う~ん、またまたガスってきてしまって、何も見えません。
しょうがないので、心の目で見てみました。
すると…あら不思議。
どうです?めちゃくちゃ絶景じゃないですか?
眼下には野尻湖。
正面に黒姫山や妙高山、戸隠山、飯縄山の北信五岳、そしてその背後には北アルプスの絶景が楽しめるんです。
(*先日撮った晴れの日の大明神岳からの展望です。)
そこから斑尾山頂までは、美しいブナの森の稜線歩き。
ブナの木は保水力に優れていて、ここ斑尾山に降る雨や雪を貯め込んでくれています。
1本のブナの大木は、1反歩の田んぼの一年間に必要な水の量を貯めておけるといいます。
私の住む地区の田畑や飲み水も、ここ斑尾山からの水の恩恵にあずかっています。
野尻湖の澄んだ湖水
山里に寄りそう人々の暮らし
山を覆い水を育むブナの森
湖から山頂へ。
まさにシートゥサミット斑尾・野尻湖のフィナーレにふさわしい場所です。
そしてとうとう…山頂へ到着しました!
色々な場所で思い思いに遊びながら、ゆっくりしたペースでその場所の自然を楽しんだ、約6時間。
心地よい達成感と充実感。
山頂でゆっくりお昼ご飯を食べたら、来た道を戻ります。
最後は林道からのダウンヒルのご褒美つきです。
シートゥサミット斑尾・野尻湖。
最高に楽しい休日の過ごし方でした。
こんなお手軽、気楽に最高な遊びが出来てしまう信越エリアのポテンシャル…あらためて素晴らしいなと思います。
さらに電動アシストバイクなら体力に自信のない方でも余裕を持って楽しむことが出来ます。
本当にたくさんの方にお薦めしたい遊びです。
ぜひ皆さんも、シートゥサミット(公式も非公式も)に挑戦してみてはいかがでしょうか?
(弊社しなのディスカバリーでも、参加者のかたの体力・経験に合わせたオリジナルツアーの開催が可能ですので、ぜひご興味のある方は下記ウェブサイトよりお問い合わせくださいね!)
※文章中の「2020 SEA TO SUMMIT 千曲川高社大会は中止が決定いたしました。
名称 | 合同会社しなのディスカバリー |
---|---|
住所 | 長野県上水内郡信濃町大字古海1511 |
電話番号 | 090-6514-0855 |
営業時間 | 08:00 〜 18:00 |
Webサイト | https://shinanodiscovery.com/ja/ |